読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

2017年4月鑑賞記録

すっかり長くなっちゃったな......

18.暗黒女子
構成としては、ある少女が死んだという事件がある→朗読会にて犯人告発文を発表する→その犯人とは...

で、 朗読会で語られる話がそのまま劇中劇の形を取っている。
同じ人物のことについて話しているので、もしかしたら朗読者が自己弁護のために虚構を織り交ぜて話すという受け取り方ができたのかもしれないけど、私は死んだ少女がそれぞれに違った顔を見せていたんだろうなって思った。

それは実際に当たっていたし、朗読会の主催者が黒幕だろうっていうところまでは読めたから、あとはその動機づけを気にしてみていくっていう感じだったな。それは女子高特有とまでは言えないものの、女子のコミュニティ特有の囲い込みっていうつまらない動機だったけど、あの年代において重要なファクターであるってことは痛いほど理解できた。

ただ、最後殺された少女の血肉をスープの具にするって描写があったんだけど、気付かないものかな?結構匂いとか味が独特だと言われているけど...心理的に正常じゃない状態ということも考えられたしそこはまぁいいか。すずらんの致死量について簡単に調べても出てこなかったから妥当性は判断できなかったけど、あそこまで計算高い子が素手でむしるかね?
千葉くん演じる先生があんなことになった少女を引き続き愛せるというところに彼の強かさを感じた(実際にはあんまりいなそうと思うけど)し、過去に難アリな女でも受け入れてくれる男もいるんだなと思ったらちょっとほっとした。あくまでも虚構だけどさ。。
最後、主役が入れ替わって仲睦まじいカットで終わったのはぞっとしたよね。人が1人いなくなったとて日常は続いていくんだ。

19.午後8時の訪問者(2016・白仏合作)
トレーラー時点ではサスペンス感が漂っていたけれど。診療時間を過ぎてのブザーに応対しなかったことにより、その子は次の日身元不明の死体として見つかった。対応しないように研修医に指示した女性医師ジェニーは良心の呵責や罪悪感からその被害者を特定して家族の元に帰してあげようとする。

目撃者は自分の患者の少年。何かの秘密を守ろうとして頑なに口を閉ざそうとする。少年が医師に苦しめられていると考える両親はジェニーを主治医から降ろすと告げてくる。色んな人に被害者の写真を見せては、二度と顔を見せるなだったり、もう探すなだったり脅されることもあるのに、「名前がないまま埋葬されるなんて可哀想」と言う理由で、被害者に辿り着こうとする。

私はジェニーが「被害者のため、その家族のために」という優しい人というよりも、自分がリジェクトしたことで命を落としてしまったその子に対しての贖罪というか、自己満足な行動にしか思えなかったんだよね...ジェニー本人も「私がドアを開けてあげていたら」って後悔していたから自覚はしていたんだろうけど。最後、被害者のお姉さんに感謝され、抱きしめられることで昇華できたのかな。

診療所がさながら懺悔室のようになっていて、ジェニーは寝具を持ち込み寝泊まりしてまで真相を話してくれるのを待っている。(もしかしたら診療時間外の訪問者にも対応したいという気持ちがあっての行動なのかもしれない)その中では告白ももちろんあったけど、診療もしているし、診断書偽造を依頼してくるカップル(断られて怒鳴り散らし、あまつさえ聴診器を盗もうとまでした)が訪問しているシーンもあった。それにしても、いくらジェニーが冷静沈着で人の心がないように見えるからといって、「今更医者ヅラすんな!」だったり「こっち見るな!」だったり何でもぶつけていいってもんじゃないだろうよ...と同情を禁じ得なかったね。

同情と言えば、その偽造依頼カップルや、麻薬組織に車を止められ、被害者を探すなと脅される(「診療所に”患者”を送り込もうか?」)シーンが挙げられる。診療所で女1人、患者と2人きりになるって怖くない?同情を感じたのはもちろんだけど、こういうシーンが効果的にフラッシュバックして、たばこを吸う主人公の窓越しの車とか、診療所のブザーとか望まれざる客の来訪があるんじゃないかって思わされたんだよなぁ。それが効果的に緊張感を演出することになっていたんだって、一晩寝て感じさせられたよ。

映画としてつまんなくはないけど、別に面白くもない。事件の真相としては、少女=娼婦で立ちんぼしていたところを少年の父親が買おうとして、逃げられたから追いかけて、結果頭を打って倒れた。それを気絶だと思い込んで放置したから死んじゃった。別にドラマチックなことがなくたってこんな事件は起きるんだなって日常の闇を見つけちゃった気分にはなった。

途中その息子が、「いいんだ、あんな父親を奪った女」と言っていて、ジェニーといつの間にできてたんだろ?と思ったけど、これは父親が少女を買おうとしていたところを見ていたからこういう言い方になったんだって真相の場面で気付いた。それまで違和感をずっと抱えながら見てたからさー気持ち悪かった―。笑

他にこの少女を買っていた親子がいて、その人たちにジェニーが話を聞きに行ってたんだけど、それにしても介護が必要な父に娼婦をたまに買い与えてるってどういう息子だよっていうね。まぁそういう欲は別ということなのか。このお父さんの方や、犯人、その息子もだけど、ジェニーに治療してもらうことで心を多少ほだされて話そうかなって心が緩むところが、人間の現金なところだなとも思ったし(貶してるわけじゃないけど)、医師っていう設定が効果的に映えたよね。監督たちも死から人を遠ざける職業の医者が死という結果に直面したことの葛藤を描きたかったみたいだし。

その他気になったところと言えば、なぜ研修医は診療所から逃げ出したのか。自分が貶されたことや、ジェニーが助けを求める患者を見放したこと、苦しむ患者を目の前にして何もできなくなったことが複合的に影響したのかと思いきや、実は父親の虐待に苦しんでいたことから、そういう子どもたちを救いたい!という動機に突き動かされていただけだけで、その能力がないと思っていたこと。結局あのラストシーンは医療現場に戻ってきたってこと?それともあれは奥さんと子供を連れてきただけなの??もしかして別人??(洋画だと顔の区別があんまりつかなくて...)
なぜ麻薬組織は少女のことを嗅ぎまわられただけで簡単にビビったのか。
少女の姉の彼はなぜ売春を斡旋したのか(搾取目的?)。そして、姉はなぜ自分も売られるかもと思いながらその男と続いているのか。身勝手だなとは思うけど、思うことは人それぞれね。
犯人のジェニーへの責任転嫁具合がなんともちっちぇー男感が強い。トイレで銃身自殺でも企むのかと身構えていたけど、結局首つり(失敗)。日常がこんなところでも出るのかと思ってたら、ベルギーは銃規制社会だったみたい。アメリカの映画に慣れ過ぎてた。。

監督はダルデンヌ兄弟。道理で、たまに目を背けたくなるような現実の生々しさが表現されているなぁと。サンドラの休日とも何となく雰囲気似てるよね。乾燥している空気やその質感が。 

ふと思い出すと、BGMがなかったのかな。フランス語があまりにも音楽的で気付かなかったわ。友達とも話したんだけど、字幕を追ってると音楽が耳に入ってこない...私が特に耳からの情報に弱いということも起因しているかもしれないけれど。

20.名探偵コナン から紅の恋文
コナンの映画ってある時期を過ぎたあたりから、別に劇場版じゃなくてもよくない??って思うようなクオリティが続いてたけど、去年あたりからまた面白くなってきたなーって感じていた。何か理由があるのかと思っていたら、映画の方にもがっつり青山さんが絡んでいること(これは前からだった気もするけど)、それに映画と漫画を別立てするのではなく、同じ作品群として組み立てているため、どっちかだけ見ている人にはストーリーが繋がらないようになっているからかも。特に前作の正体を明かすところなんて、漫画にもアニメにも出てきてないもんね。

京都を舞台にした7作目があまりにもつまらなかったことだけは覚えていて(2003年のことなのに...でも色遣いが綺麗だったことで印象的だったのかも)、また京都が舞台か、とトラウマが再発しそうだったけれど、楽しめてよかった。コナンだけならまだしも、平次もなかなか実写じゃありえないアクロバティックな行動をしてくれてたのである意味面白いと表現しておこうかな?

トーリー自体は百人一首の大会を軸にしていたので大きく話がぶれることなくよかったのではないでしょうか。(最近事件の動機が弱い...って文句ばっかりつけている気がするけど、そんなに私の日常には刺激が足りないのだろうか)

21.乱鶯
東劇での鑑賞。単館系劇場にしてはスクリーンが高めに設置されていて、元々その部分に舞台があったからだろうなって名残が見えて面白い劇場だった。

脚本は倉本さん。新感線への提供は初めてということでしたが、なるほどいつもとちょっとテイストが違うなって感じだった。(だから脚本のクレジットを確認したんだけど)なんというか...お芝居に集中して見れる構成で、古田新太さん演じる主人公がほぼ出ずっぱりで(古田さんは台詞と出番が多すぎるあまり、倉本さんを殺してやろうと思ったらしい)。だからこそ、話の軸がぶれずに表現されていたのだろうな、と思った。盗賊から足を洗ったのに、またその世界に手を染めてしまうってストーリーにするのは簡単だろうけど、ずっと堅気のままでいるって綺麗にまとまったお話だったな。市井の人々も人情味があって、橋本じゅんさん一派以外はみーんないい人だった!笑

このお話も新感線のお気に入りのひとつになりました。

22.阿修羅城の瞳2003
1週間に何本映画見てるんだ??と自分のスケジュールに疲れ果てながら映画館へ。このゲキシネ...なのか作品自体がそうなのか、幕間がなかったからちょっとペース配分間違えた(観てるだけのくせに)。

舞台を見に出かけられるようになったのは割と最近のことなので、ゲキシネなどでテレビでばかり拝見していたあんな役者さんやこんな役者さんの舞台用演技を見られてとても得した気分。今回は近藤さん、小市さん、夏木マリ姐。夏木マリさん、文字通り怪演。前も言った気がするけど、こういう方々は舞台演技とテレビ演技がグラデーションかかったようになだらかだからとても好き。映画とかで舞台じみた演技だと結構醒めちゃうからなぁ。例えそんなキャラクターだったとしてもね。

一方で、染様と天海さんは劇中芝居小屋でのちょっとしたお芝居とかが、あ~舞台で経験を積まれて来た方たちなんだなぁって鳥肌が立った。発声がしっかりしていたし、何より華がすごくて感動。舞台の上で輝くために生まれてきたんだろうなって考えさせられちゃった。

トーリー展開的にはどうしてそうなった?というところがなくもないけど、全てをねじ伏せられた感じ。シレンとラギとか乱鶯を見た後で、ちゃんとお芝居に集中できる演目が好きだと自覚したけど、テンポよく笑いを混ぜ込んでくるTHE新☆感☆線もやっぱり好きみたい。もう全部好き!(結局)

23.3月のライオン (後)

まだ連載中の作品のオチをどのようにつけるのかなぁというところが気になっていたけど、なるほどそういうことね、と。新人王記念対局、ひなたのいじめ、妻子捨男の襲来と結構盛り沢山な話題を綺麗に摘み上げて織り込んだところがとても素敵だったな。
個人的に、感想戦の「そういうもんだよ」と記念対局後での仙台での雨宿りのお話はとても好きだったので入らなくて残念。

外すことができなかったんだろうけど、ひなたの中学校でのいじめはやっぱり辛い。映像で見るからなおさら、辛かったことがフラッシュバックしてきてまた泣いてしまったな。。自分の辛さもそうだけど、ひなたの良心に零が救われたところは、原作で読むよりも自分の中に馴染んで見えた。私も救ってくれた人のこと思い出して、あまり傷にはならなかったしちょっと幸せな気持ちでまとまってよかった。

妻子捨男に関しては、あれは零が川本家を傷付ける発言をするという演出にすることに意味があったのかな?零が誰かを大切にしたいのに上手くできないことへの葛藤とか、自分を受け入れてくれる人を見つけるためのあれこれだったのかな。なんか見ていて辛かった。。

着物を仕立てるシーンや記念対局に向かう景色で光がふわっと柔らかく入ってくるような色遣いがとっても素敵でした。静の中に混じる動の音も効果的だったと思う。
(だからこそこの映画ではポップコーンなんぞ食べながら鑑賞してほしくはなかったよ)

24.帝一の国


オープニングロール(って言うのかな?)のときに新感線みがすごくてね......錯覚しちゃったよね。。

帝一が生徒会長になるためのストーリーだと思ってたら、その1学年上の生徒会長戦のストーリーがメインだったから、そこはちょっと意外だったな。帝一たちの生徒会長戦はダイジェストみたいになってはいたけど、まぁでもそこまでの間宮くんVS千葉くんの戦いで全員のキャラがわかるようになってるから、物足りなさは感じなかった。でも、弾は生徒会長に興味ないようなこと言ってたのに、なぜ立候補(かまではわからないけど)したのかな?個人的な感想として、時かけのときにちょっと鼻につく爽やか系イケメンだった竹内くんだけど、劇画タッチのキャストの中にいるからかなんなのか...とっても好感度の高いキャラクターで一番好きだったな。笑
綺麗に終わってたから続編とかなくてもいいけど、スピンオフもっと見たいなー。年齢設定考えなければ、もしくはキャストを変えて総理大臣選できるのかも、とか。

VS嵐などで千葉くんがジジイ呼ばわりされていたけど、木村了くんもいたのに、、、メインキャストにいたばかりに、、、可哀想。。(愛ゆえだとは思いますがね)

25.無限の住人
あんまり前情報を入れずに見に行ったのだけれど...何度でも生まれ変わる(正確には自然治癒力が異常)だからの”無限”だったのだなーと見ながらようやくその意味に気付いた。その力を最大限に生かしてはいるけど、超絶強いというわけでもなく、結構やられるシーンが多くてリアリティーがあった()なぁーと。おかげで見ているこっちも痛くて辛かった。。笑

ぶった斬りエンタテインメントと銘打っているだけあって、ほとんどが殺陣。基本的に木村くんは二刀流がベースなんだけれど、場面によっては一刀流や武器のドッキング、他の武器を使うシーンもあって、どれだけ準備したんだろうと同情するレベル......感動を通り越して敬服する勢いでした。それにしても1対大勢で勝てるということがファンタジーではあるのよね。

誰とは言わないけど、無表情であまり感情の起伏のない役か明るくて弾けすぎる役ってそれほど演技力がなくてもできるとは思ってるから他の当たり役に出会って欲しいなと願うばかり。今回の役ははまり役だったなとは思ったけどね。動けるし、あまり表情筋が発達しているタイプではないから何考えてるかわからないようなキャラクターがぴったりでした。