2018年11月鑑賞記録

71.スマホを落としただけなのに

北川景子が監禁されたり追い詰められたり叫んだりしている様子を見て、過去の出演作ルームメイトが脳内で鮮やかに蘇った。彼女は幸せそうに笑っているのが一番美しい。それって羨ましい。

上記ツイートでも書いてたけど、それまで丁寧に恐怖や不気味さを煽っていたのに最後突き落とす部分に関してはちょっと拍子抜けだったかな。丁寧だったからこそ、その結末が映えると感じるのか、もっと緻密な結末を求めてしまうかそれは人によるということなのかも、私面倒くさい映画好きだし。

何が怖いって、この映画見て帰ったらクレジットカードの不正利用がありましたって電話もらったことだから。。話できすぎだろ。


72.生きてるだけで、愛。

タイトルに聞きなじみがあるなーと思ってたら本谷作品だった。
彼女の文章とか扱うテーマとか私にはしっくりこないんだけど、それでも突きつけられるものは多い。生き方とか、女の色んな一面とか。

趣里ちゃん演じる寧子。彼女は躁鬱”病”として描かれてはいたけど、あるよね、何に当たっていいかわからずでも叫ぶことしかできなくてそんなんじゃこの身体の中にあるフラストレーションはいなくなってくれなくて暴れ出したいような、何かを破壊しつくしてしまいたいようなそんな暴力的な感情。もしかしたら誰からも理解されることはないかもしれない、それゆえ生きづらさを感じての悪循環。「分かってくれてる」までではなくとも、ただ「受け入れてくれてる」ってどんだけ安心することなんだろうか。

それがタイトルにある愛の正体であると私は常々思っていて、恋愛であろうとなかろうと人は受け入れてもらえることで自分の立場や居場所を確立しているのだと思う。
だから作品中にあるような、お姉ちゃんからの「病気のためバイトすらできず同棲中の彼氏に養ってもらっているだけのなんにも出来ない女」(にしてもあの態度はどうかとは思うけどね)評価や、ようやくバイトを始めた先で馴染みつつあると自覚していたコミュニティからの「突然ウォシュレットへの強迫観念じみた恐怖を語りだす(突拍子もなく、一般的ではないという例示と受け取って)女」という評価(=寧子そのままを受け入れられていないって突き放されてしまったような)評価を知ってしまったときの絶望なのか落胆なのか諦観なのか想像しただけでも相当しんどい。

誰しもに受け入れられるとは思ってないけれども、それを実感してしまった(させられてしまった)とき、存在意義を自己肯定できないと自分自身にすら投げやりになっちゃうんだろうな。図々しく生きるの、おすすめではあるけど。

趣里ちゃんをスクリーンで見るとちょっと過剰表現かな?って思ったんだけど、こういう文学的というか抒情感たっぷりの作品にはすごく生き生きとして映った。不思議な存在感だなぁ。
あ、だーすーが何かで言ってた、やり直しができないPCをぶん投げるシーンを見て、この映画だったかぁ!って思った。


73.ビリオネア・ボーイズ・クラブ(Billionaire Boys Club・2018・米)

何より印象的なのは、欧米のプレゼンテーションが魅力的なんだよなぁということ。変にへりくだったりしないしね。かといってあれを日本人がやって鼻につかないかというのはまた別のお話。笑

痛快と思ったのも、調子に乗って鼻が伸び切ったところをバッキバキにやられたから。ある意味すっきりしたけど、バッキバキにやった方もそれだけ(それ以上?)の代償は受けたけどね。
賢くても地味で、いまいちぱっとしないビジネスマン。それでよかったのにと思ってしまうのは保守的だからなのかそれとも結末を知っているからなのかしら?


74.ニートニートニート

映画館でこのセリフ、私が聞いてよかったんだろうか?ってそわそわしたのはばしゃ馬さんとビッグマウス依頼だったかもしれない。まさか安井くんからそんな......!!

→気になる方はDVDでご確認ください。(ダイマ

これはきっとこのキャスティングじゃなかったら見なかった内容だろうなーと反芻して思ったので、これもまた出会いだなと思いました。


75.ファンタスティックビーストと黒い魔法使いの誕生(Fantastic Beasts: The Crimes of Grindel Wald・2018・米)

これ、作品を追うごとに世界観が明確になって行ってすごいなーって思う。もちろん見てて楽しい。けど、原作?の流れがわかりやすかったために映画でも流れを追いやすかったハリポタと違って、前作までの流れとか話とか目的なんかがわからないまま見始めちゃうから世界観取り戻すのに多少ラグがあるってことかな。(鳥頭故)
さて、次があるときには誕生した黒い魔法使いが誰とどういうつながりからあちらサイドに行くことになったのか思い出してから行きたいものです。

ファンタビだったか忘れてしまったんだけど、ガヴァネスから手のひらを鞭かなんかで叩かれるってお仕置き受けてたのこの映画だっけ?なんかイギリスっぽい(フィクション設定作品からの知識を多分に含んで言うけど)って思ったけど制作国はほかの国だったなって記憶してる作品あるんだけど。別に思い出せなくても問題ないか。

76.ギャングース

話の展開的に絶対失敗する...とか、絶対痛い目見る...!って思えちゃうからこその束の間の幸せが痛々しくて儚くて切なかった。女の子を養護施設に置いてくるところとか、本当はもっと一緒にいたいところとか誰に感情移入してるのかわかんないくらいぐちゃぐちゃになったことだけは鮮烈に覚えている。