2018年5月観賞記録
33.ラプラスの魔女
全然悪気なく読んで欲しいんだけど、翔くんポスター詐欺じゃんって思った。あの角度からとればあの写真になるのね...っていう。
原作のよさも、実写化のよさもそれぞれあるのは承知なんだけど、東野作品は文章で読んで脳内で三次元化するのが好きなんだなぁ。彼は実現可能なトリックを提示してはいるけれど、私は実現可能か不可能かギリギリわかんないファンタジーさを求めているのだろう。だからスクリーン上とはいえ3Dとして提示されるとちょっと冷めちゃうのかも。
何で読んだか忘れちゃったけど、「舞台は虚構で映画は現実の延長線」みたいに言われてたの思い出した。私まったく逆の考え持ってたから。舞台は(世界観はそりゃ仮定ではあるけど)自分が存在する同一空間にある現実だからやすやすと共感しないし泣けないけど、映画はパラレルワールドの架空の物語(ドキュメンタリーや実話を元にして)だから気楽に楽しめるんだよなぁ~と思ってた。
...ってことをこの映画を見ながら考えたなぁ(つまり映画に集中してない)ということを思い出した。
34.ラスト・ホールド
ラストホールドよかったなぁってぼんやり考えてて。
— 式神遣い (@seamlesspants) 2018年5月14日
すのが映像向き(舞台をそれほど観たことがないんだけど)だなぁとか、あんまり虚構っぽくなくて等身大でよかったなぁとか感じたんだけど、
それが不思議と、舞台一本観終わった時のカテコと同じ感情で、感覚的にライビュ見てるみたいだったんだなぁ。展開としてはたぶんベタベタだけど、作りすぎてなくて、それはきっと7人が役と同様の経験を映画の中で積み上げてきたからなんだろうなぁーと。
— 式神遣い (@seamlesspants) 2018年5月14日
いつもにこにこな阿部ちゃんが放つ、クールな「ほら、似合うと思うよ?」(曖昧)には軽率にきゅんとしました。
— 式神遣い (@seamlesspants) 2018年5月14日
映画の王道をやらせてもらったんだなーと思った。等身大って言葉がしっくりくるからあんまり映画って意識せずに見れたし、嘘っぽくないからドキュメンタリー見てるみたいだった。もしくは舞台をライビュで見てるみたいだった。
twitterで感想残してたときには当たり前すぎて言わなかったけど、なべしょの顔面が最高でした。
35.孤狼の血
狐狼の血、相変わらずの白石節が生々しくて、肉々しくて、飲んでたタピオカ吐きそうになった(汚)
— 式神遣い (@seamlesspants) 2018年5月14日
ただ、とぅーりが辛うじて正義側に立っててくれたからとても救われたところはある。
— 式神遣い (@seamlesspants) 2018年5月14日
とはいえ、正義側に立ってる桃李久しぶりな気もした。笑
相変わらず光を失っていくのが見事。
— 式神遣い (@seamlesspants) 2018年5月14日
白石さんの見てると、園子温監督ってファンタジー要素が強いよなって思う。描写はグロいんだけど、まだ想像の中に納められる分、多少救われる。
— 式神遣い (@seamlesspants) 2018年5月14日
あまりのリアリティに、実際あった事件だっけ?と思ったら原作小説だった。すごいまだ胃がムカムカする...
— 式神遣い (@seamlesspants) 2018年5月14日
結構えぐい(いろんな意味で)表現をしてくると私の中で評判の園子温監督なのだけれど、白石監督は生々しい。殴られて顔を地面に叩きつけられるとこんな気分になるのかな...って思ってしまう。いつも苦々しい顔しながら見てると思う。笑
豚の糞口に詰め込まれるっていったいどんな拷問だよ......思い出しただけで吐き気するね。。。。。ま、これは別に白石さんのせいではないだろうけど。
実際の事件を参考にして書かれてる原作ということも相まっているんだけど、ほんとリアル。ちょっとくすんでるような画面も、血の味がしてきそうな暴力も、何が真実で何が偽りなのかわからないところもないとは言い切れないように感じてしまったのがとても疲れた。
これ、原作続編あるんだよね......
36.サバービコン 仮面を被った街(Suburbicon・2017・米)
サバービコン、かなりよかった。すごい好きな感じのサスペンス。監督ジョージ・クルーニー×脚本コーエン兄弟×主役マッドデイモン、ジュリアンムーアって時点で外れるわけなくない?感がすごいんだけどな......まぁ話題になってなくてすぐ公開終わっちゃうの大変残念。
— 式神遣い (@seamlesspants) 2018年5月19日
基本的に全部ネガティブだからみんなはしゃいで観に行くタイプな映画でないことは理解できるけど......マッドデイモンのあの感じ久しく出会ってないからそれも新鮮だったなぁー。
— 式神遣い (@seamlesspants) 2018年5月19日
白人集落に黒人家族が引っ越してきたことが引き金となって、いろんな変なことが起こっているようにみえるけど、それ自体がこの映画の目くらましになっているのよねぇ……これ、視点がいつの間にかすり替わってしまうように感じるのがすごいんだよなー。
申し訳ないけど、黒人家族に起こるあれこれはあんまり印象に残らないことになってしまったんだけど(陰湿だけど小学生のいじめみたいだったし)、何をされても自尊心を損なわず気高くいることの難しさを感じた。私はここまで強くなれない。
奥さんの妹と不倫をしてた父親が強盗に襲われたとみせかけて妻を殺してしまうところから始まるストーリー。強盗や警察、保険会社とどんどん殺害対象が増えていって、最終的には自分の息子と対峙する。
真相を知ってしまった息子と、命か秘密を守り通すかどちらかを選ばせようとする父親。(将来的には殺そうとしてたようにも感じたけどね)結局、息子を殺すために用意されていた毒入りのサンドイッチを食べて父親も死んでしまう。
途中、あんまり好きではなかった(私が)伯父さんが命を助けてくれる展開もあり、誰が見方で誰が敵になるかわからない二転三転どころではない。
コーエン兄弟さすがです。
37.モリーズ・ゲーム(Molly's Game・2017・米)
Molly's Game難しかったー。ただの成功体験からの転落ってわかりやすい話ではなかったからなんだろうけど。そこはリアルストーリーと脚色のバランスがうまかったんだと思う。
— 式神遣い (@seamlesspants) 2018年5月23日
今回のジェシカチャスティンはかなりよかった。あと評判通り、弁護士役のイドリスエルバも。
— 式神遣い (@seamlesspants) 2018年5月23日
無罪と金と引き換えに、HDDとその中にある客の情報を引き換えにしようとした真意はよくわかんなかったけど。そんな見ず知らずのギャンブラーより、負債を抱えていかなければいけない目の前のモリーを守りたかったということなのかしら。
— 式神遣い (@seamlesspants) 2018年5月23日
果たしてあの司法取引はクリーンなのかな??ってよくわかんなくなってしまった。まぁありがちな話だけど、そういうところから遠いところにいる人だったのでは?という大きなクエスチョン。
— 式神遣い (@seamlesspants) 2018年5月23日
これは見てて主題がなんだったんだろうって捉えにくかったことだけ覚えてる。
38.友罪
友罪。(W)主演って形式っぽくなかった。オムニバスに近いような、対比が美しいような。羊の木と対比されてる方がいらっしゃったけど(確かに題材としては近いが)、私は64の類似作品だなって思った。そりゃ瀬々さんはじめスタッフがそうだからなのかもしれないけど。
— 式神遣い (@seamlesspants) 2018年5月25日
何か所か目の殺人現場のトンネルの色彩の感じがそう感じさせた。
— 式神遣い (@seamlesspants) 2018年5月25日
それにしても瀬々さんは忍成くんをあんな役でしか使ってくれないのかしら。笑
— 式神遣い (@seamlesspants) 2018年5月25日
人のセックスを笑うなのときみたいなほんわかした役また見たいなー。
人が死んだら悲しいと思う男、破壊衝動を抱えたまま過去に引きずられる男、堕胎を考える女、小さい命を守ろうとする女、犯罪者は家族もろとも幸せを望めないと思う男、犯罪者の肉親までもを怨みの対象にすることでバランスを取ろうとする男......
— 式神遣い (@seamlesspants) 2018年5月25日
登場人物が綺麗に線で繋がるっていう物語ではないんだけど、どこかしらで誰かとコントラストが取れるようになっているのが素晴らしい。
— 式神遣い (@seamlesspants) 2018年5月25日
夏帆ちゃんはいい女優さんになったなぁーというか当初からそうだったんだろうけど、最近は透明感のある池脇千鶴みたいな感じ。説得力のある女優さんになっていくね。
— 式神遣い (@seamlesspants) 2018年5月25日
瑛太のちょっと浮世離れしているような、でも現実世界にいそうなちょっと均衡を外した存在感ってすごいよなー。若手だと倫也くんがあのポジションに入っていくのかな。もっと妖(ポップな感じ)寄りだけど。
— 式神遣い (@seamlesspants) 2018年5月25日
斗真は主演というより裏回しみたいな印象だったけど、いつの間にか主演にすり替わってる(ように感じられた)のがすごい。いじめ側に加担していたことを悔やんでいたはずなのに何であんなこと言っちゃったんだろ。
— 式神遣い (@seamlesspants) 2018年5月25日
「記者?人のこと詮索して苦しくない?だからやめたんだ?」ってセリフが出てくるんだけど、これを聞いた瞬間に朝のワイドショーで会見の司会をやってた人のバックグラウンドやら経歴やら著書やら紹介されていたことを思い出した。
— 式神遣い (@seamlesspants) 2018年5月25日
その一方で18歳成人案が可決されるところまで来ていたことは伝えてくれていたのかしら。情弱で無知な私を棚にあげることはできないんだけど、それでもさらされて耳に入る情報は後者である社会に生きたい。
— 式神遣い (@seamlesspants) 2018年5月25日
あ、対比として家族のあり方もあったね。
— 式神遣い (@seamlesspants) 2018年5月25日
家族だって思っていれば解散しようがいつだって集合できると思う男と、理解してくれない家族を捨て自分の家族を持とうとする男、自分の子供よりももっと苦しんでいる子供を救ってきた女と、母親から愛されたいのにそう主張できなかった女。
この映画を見ながら、日本社会は犯罪者がやり直しにくい環境だなって改めて認識したんだけど、まぁ更生すると信じにくい気持ちもわかるし、被害者家族が許しがたい気持ちも推察はできる。だからといって全国民が被害者の心情にならなければならないのかというとそれは違うとも思うんだけどな。
— 式神遣い (@seamlesspants) 2018年5月25日
ってことで、自分が信じた男が実は殺人犯だったというよりもまた別のところに主題があったような気がして予想以上に楽しめました。
— 式神遣い (@seamlesspants) 2018年5月25日
39.リバースダイアリー
リバースダイアリー。女の子がちょっと小松菜ちゃんに似てるなって思って気になってた映画。あらすじが気になって見に行ったんだけど、驚くべきことに全然違う映画だから。。(正確に言うと合ってるんだけど、受ける印象はその限りでないということ)
— 式神遣い (@seamlesspants) 2018年5月29日
はじめべったべたな展開から始まって、鼻で笑ってしまったんだけど......結局毒婦(求:類語)と振り回される男が描かれていた。ただの恋愛映画じゃなくてよかった。
— 式神遣い (@seamlesspants) 2018年5月29日
基本的に恋愛映画って「自分はこういう恋しないなー」って感想しか持てなくなっちゃうから、できればストーリーで興味引いて欲しい。そんな恋愛をしてる人やしたい人を馬鹿にするという意味でなく、そもそも他人の恋愛事情なんてどうでもいいと思ってしまうから。
— 式神遣い (@seamlesspants) 2018年5月29日
それにしても、「リバースダイアリー」の意味がわかったときとか、会話なのにどっちか1人にしかピントが合ってないこと(むしろ画角にすら入ってないこと)の意味がわかったときの爽快感ったらない。
— 式神遣い (@seamlesspants) 2018年5月29日
ストーカーの出処や、それを利用してしまう女、女の復讐方法ってえげつないよなぁーと。飛行機の空席を作ったことや、自分の姉妹と結婚してしまうこととかって復讐するレベル?って思ってしまうけど、まぁありえるかもって思える自分も怖い。し、復讐なんて大体がしょーもない原因だったりするし。
— 式神遣い (@seamlesspants) 2018年5月29日
でも昔の男とのデート記録を1年越しに自分と追体験してるってわかったときの彼の心中お察ししますって一番やるせなかった。男女あんまり差はないのかもしれないけど、過去の恋人と比較されるの男性の方が嫌って率が高い気がするからなぁ。正確なところはわかんないけど。
— 式神遣い (@seamlesspants) 2018年5月29日
ストーカーの彼も、警察に突き出してくれって言える意識が残っていたからまだ救いようあると思ってたけど、まぁお願い事聞いちゃうのは仕方ないとして、それほど妹に執着してるように思えなかったんだけどなぁ......一瞬手に入るかもって思ったなら2回目実行しそうなもんだけど、
— 式神遣い (@seamlesspants) 2018年5月29日
結局やめてたし、でもそのあと何で好きになってくれないんだよってなっちゃってたし、良心というか善悪を判断することはできていたはずなのにあの展開になっちゃったことが若干の違和感。
— 式神遣い (@seamlesspants) 2018年5月29日
あとはお姉ちゃんよりも妹の策士っぷりに脱帽。福岡空港から電話受けてた背景が自宅じゃなくてホテルっぽいな?追跡してる?って思っていたのが、まさか居所も(だよね?)連絡先も変えて足がつかないようにしていた冷静さは映画館じゃなかったらひとつ手を打ちたかった👏
— 式神遣い (@seamlesspants) 2018年5月29日
別角度から撮影された同じシーンが終盤重ねられるんだけど、あーこのときこういう心情だったんだって映されてなかった表情でわかるのがとてもよい構成でした。
— 式神遣い (@seamlesspants) 2018年5月29日
この映画円盤化されてないんだよねぇ。これ読んでちょっと興味持ってもらえても今更どうにもならないという。。笑
映画見てすぐだとネタバレになっちゃうかなぁって書ききらないでいたけど、時間経ちすぎて忘れちゃったよね。笑 復活上映を期待しています。