2018年4月観賞記録

24.ペンタゴン・ペーパーズ 最高機密文書(The Post・2017・米)

働く女性の在り方もそうだけど、これはメディアにかかる圧力をものともせず、報道の自由に関して大きく比重を置いていると思う。アメリカではトランプ大統領就任の直後に制作発表がされたけど、報道が偏りがちというかいろんな要因によって左右されやすい日本のメディアにもこの皮肉が通じればいいなと思う。

確かに見たいもの・知りたいものを提供してくれるのはありがたいけれど、見たいものはこちらで取捨選択するのだから迎合してもらう必要はない(と私は考えている)。

 

25.トレイン・ミッション(TheCommuter・2018・米英合作)

この映画も嫌~なハラハラ感を味わうけど、勧善懲悪のすっきり感、多少の意外性というスパイスをまとって終わるのでよい映画だと思った。これもトリックというか、観客を惑わせる要素について、多少考察してたんだけど案の定忘れてしまったので、いつかレンタルででも確認したいな~。でもきっとハラハラしすぎて途中で一時停止しちゃうからなかなか進まないだろうな。。笑

 

26.ラブレス(Nelyubov/Loveless・2017・露仏独白合作)

この作品に関しては印象的過ぎてよく覚えてる。
あと監督がロシアの何かに風刺的な意味でこんな冷たい印象の映画を作ったみたいな記事読んだ気もするんだけどな...出典不明だからこれに関連付けての考察は控える。

夫婦関係が破綻どころか離婚まで決まっている夫婦とその息子。それぞれのパートナーと新しい家庭を築くのに過去の負の遺産(息子含む)はいらないと思っている。
子供は母親に引き取られた方がいいと思っている夫も、子供なんて産むつもりがなかったと今更ながら無責任なことを言い出す妻もその時点で同情の余地なし。視点は息子に向けられた。
それに、離婚問題がうまく片付かなくてイライラして夫に当たる妻も、そうやって当たられているのにもかかわらず激昂もせずいなすだけの夫も、ここまでくると何が欠損している人たちなんだろうと末恐ろしくなるばかり。

そんな夫婦喧嘩が家で繰り広げられているのを耳を塞ぎながら夜を過ごす息子。子供って切ない。結局居場所は(こんなんでも)親の庇護下にある家にしかないんだ。

学校では同級生たちが家庭でのあれこれを話しているのに、その子は話して聞かせることは何もない。ある日、学校の帰りに大きな枝を拾いながらあてもなく歩いているようにも見える。彼にとって自宅なんてそそくさと帰りたい場所ではないんだから。

そうやって息子は失踪する。自分から姿を消したのか、事件に巻き込まれたのか、それは誰にもわからない。警察にもまともに取り合ってもらえないので、捜索はボランティアの人たちによって行われる。映画の後半部分はほとんどこのシーン。愛情が欠けている両親と対比して、良心的なパートを担っているのがこの人たち。ところどころに差し込まれる遠景が、まだ探し切れていない場所が示されているようで、見つかる希望なんてないように感じられた。雪も降り、灰色の空の中で行われる捜索が広げられるも、無機質で淡々としていて、世界の広さと冷たさにどんどん気が冷えていくよう。

あるとき、息子と思しき子供の死体が見つかったから確認に来てほしいと連絡が入る。
死体の顔を見て泣き崩れる両親。「うちの子じゃない!」

ほんとに息子じゃなかったのか、実は息子だったのかはわからない。涙を流した人姿を見て親として、人としての感情が残っていたのかと思いつつも、息子は自分でいなくなったものとして自分の新しい人生をリスタートしたいだけなのではないか?と勘ぐってしまった。(亡くなったことにしないのは自分たちの過失(管理責任不行き)としたくないからでは?という性格の悪い解釈を思いついてしまったから)

息子の話を聞き流しながら自撮りしたり、常に自分にしか興味のない妻。結局新しく築いた家庭でもパートナーとほとんど会話はなく、自分の世界(SNS)に浸っているばかり。
その姿を見て、監督の次の発言
『「私は変わる。こんな幻滅に追い込んだ間違いは二度と犯さない。新しいスタートを切る。」これこそ、しくじりに対して他人を責める人たちの思考だ。結局、本当に変えられるのは自分自身だけ。自分が変わって初めて周りの世界が輝き始める。ひょっとすると、取り返しのつかない喪失だけが、これを可能にするのかもしれない。』
というのが芯を食っているな、と。過去の関係を清算し、新しいパートナーと新しい生活を始めるという環境を変えたところで自分の本質なんて変わりはしないんだということを突き付けられた。
個人的なことを言えば、「環境を変える」ということはそのことによって自分を変えるきっかけというかモチベーションを上げることにはなるので、結局自分が変わるための能動的な行動を起こしているから責められるべき謂れはない(しかも別に責められてもない)。しかし「環境が悪い」と何かに責めを負わせていたいという無意識下の保険を自覚させられた気がして大変バツが悪くなってしまった......笑

最終的に、息子は見つからないままこの映画は終わる。ラストシーンあたりには、学校からの帰り道の風景が映し出される。少年がいつも見ていた景色。私だったらこの場面の誰にも思いつきもしない場所に死体となった姿を出すのに、と思ったけれど逆に見つからない方が末恐ろしさは増すのだと感じた。
雪景色が無機質である種単調で、人間1人くらい何もなかったことになってしまう世界なんだ。ラブレス。

 

27.名探偵コナン ゼロの執行人

 

28.娼年

 

29.いぬやしき

申し訳ないけど、どこか既視感があるんだよなぁ~
原作ではもうちょっと作りこまれている世界観が見られたのかしら。

 

30.アンロック 陰謀のコード(Unlocked・2017・英)

これ半年後に思い出しても、すごい興奮しながら見てたの思い出す。(ただし詳細は忘れてしまった)(ラブレスとの差よ)

 

31.となりの怪物くん

何度でも言うが、私は人狼ゲームの太鳳ちゃんがだいすきです。あ、トリガール!もすきだ。
だから累も楽しみにしてます。

 

32.ママレードボーイ

私がこの実写化で唯一よかったなと思ったのは、両親sかな。人間味が増して憎めない感じになってた。キャスティングもそれぞれの役に合ってるというよりは、4人でカップルみ(家族み?)が出ていた点が秀逸です。

 

こんな半年も経ってレビュー(そんな高尚なものではない)なんか無意味だろうとは思うけれど、DVDレンタルの時期にはなるから、誰かの参考になっていたらいいかなって思えるようになってきた。
まぁ個人的な忘備録だけどね。