50Shades!を振り返って<伝説の舞台編>

(驚くべきことに、この下書きを書き始めて既に4か月以上経ちました)
時空を自由自在にスキップして話を展開する当ブログへようこそ。
ここまでやってようやく私のフィフティが完結する...という自己満足の下、書いています。

我らが主演俳優に”子猫ちゃん”(正確にはpussyだけど...)と呼ばれ、2016年12月29日に大千穐楽を迎えた記念すべき舞台、50Shades!について大胆にも単なる自分用メモを公開するという暴挙に出ようとしております。どうやって書けばアダルトサイト判定から逃げられるか、それがテーマでした。(?)
(出演者、関係者の方に見つかりませんように)

そもそもこの舞台の魅力は会話のテンポ感と仕草のおかしさ、そして歌とダンスなので、文字で読んだって面白くないし(まぁ舞台って大体そういうもんか)、舞台を文字起こしするなんて無粋でしかないとは思うんです。しかしながら、しばらくこの舞台を見られないと思うと気が狂いそうなので、メモを残しておくことで、脳内HDDの劣化を防ぐことが目的に書き始めた次第です。
読んであぁ、こんな場面あったなぁって思い出すだけで幸せになれる。そんな作品に出会えたってすごくないですか?
以下、話の流れに関係ないところは省略しているので、物足りない方は再演嘆願書でも関テレさん宛に提出しましょ。

***************

バンドの盛り上がりから一転して、暗転の会場。1幕が始まる。
会場内に響くのは、女性の声。何か踏ん張るような声や悩ましい声、何かが打ち付けられる音。(察して)
照明がつけば、その正体はビンの蓋を開けている人、テーブルの造りに感心する人、ハエを追いかけている人だとわかる。

今日はBook Club。学校に行っている子供たち、旦那が残業中などお留守な時に、主婦3人が集まって女子会。(ここの間に、ベブ役の安田さんのあごの下を「安西先生!」とたぷたぷいじられるシーンもあるけど、文字で書いても…という感じなので割愛。)(書いてる)

おすすめの本を紹介しあう主婦たち。
キャロル「Soup for one」
\Oh,Carol.../
「for oneって完全に一人用じゃないの!」
ベブ「古典に戻るのはどう?アンネの日記!」
\Oh,Bev.../
「確かにクリエイティブだけど読み終わった後のどんより感も半端ないわ」
「じゃああんたは何を?」「まさかまたマリファナ吸おうっていうんじゃないでしょうね?」
パム「ふふふ...Fifty shades of Grayよ!!」

パムによると、一風変わったモーレツにハレンチでセクシーでアブノーマルな官能小説で、ハリーポッターを超えたベストセラー。2015年には大々的に映画化もされたけど、日本では刺激が強すぎてあまり知られていない。本の帯には主婦のカリスマ道端ジェシカ様の、「こんなにはまるとは思いませんでした」の文字が。

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ベブもとい安田さん「え?ちょっと待って。私たちが今やろうとしてるお芝居って、この小説を元にしているのよね?じゃあ原作をあまり知らないお客の前でこのパロディをやろうってわけ?」
明星さん「そう!無謀よ!ひたすらドン引きされて終わる可能性大よ!!!」
佐藤さん「今後の仕事に係わるわ!今からでも降板できない?」
安田さん「ちょっとマネージャー呼んできてー後藤さん!!!(この後藤さんってセリフ初日はなかったよね)

おろおろして戸惑う佐藤さんと安田さん。
明星さん「ジェシカ様もなんかしらやってるから!!!!今もどこかでなんかしらやってるから!!!」
で落ち着きを取り戻す2人。

OPEN YOUR HEART ~讚えよジェシカ~

「「「そうと決まれば早く読みましょ!Chapter1!」」」

場面は変わってアパートメントの一室。アナ登場。
A「Hi,私はアナスタシア・スティール。間もなく卒業を控えた絵に描いたような平凡で地味な女子大生よ。電話の相手はポール。バイト先の店長の弟なんだけど...ねぇポール、デートのお誘いはいつだって歓迎。でも...」

どうやらデートに誘われるが、卒論に集中したいのでまた今度ね!と断るアナ。

K「Bullshit!!!」
叫びながら出てくるのはルームメイトのキャサリン。原作とは異なり、ちょっと下品で奔放みたい。

K「電話の相手はボブ?一回ぐらいデートしてやってもいいんじゃない?(アナの尻を揉みながら)」

ボブはいい人だけど友達なのと言うアナに対して、若いうちは遊ばないと、と諭すキャサリン
そこでドアベルが鳴り、やってきたのはホセ。(酒に酔ってるキャサリンはその場で悪態をついて眠ってしまう)

A「(客席に紹介するように)大学の同級生のホセ・ロドリゲス。弟みたいな存在なの!大学生には全然見えないけどね!」

(片言ながら) 東大西洋イチかわいこちゃんのアナに会いたくてやってきたと言うホセ。今度写真の個展が開かれるので、とアナを誘うけど、乗り気でないアナ。全くお構いなしにアナに迫るホセ。(ホセの一挙一動には笑い声のSEがついている。実際のブロードウェイで笑いが起きていた場所らしい。ベテラン俳優ながら、客席の雰囲気に耐えられないため、笑いを足しているとは本人談。)

 K「ちゃんちゃらおかしいわ!このメキシコクズ野郎!」
眠っていたキャサリンが目覚めてホセに罵詈雑言を浴びせる。大人しく退散するホセ。(本当は全然大人しくなんてなかったけど)

ホセが帰り、再び電話が鳴る。今度の相手はアナの母親で、再婚したとの報告。それ以前に離婚したことも聞かされてなかったアナ。卒業式には来てもらえないみたい。

K「パンツ穿く暇ないのはあんたのママも一緒ね。あんたの話はおしまい!あたしの話を聞いて」
キャサリンからアナにお願いごと。

K「(急にしおらしい声で)実はあたくし、具合が悪いの。いえ、風邪ではなく、ただの二日酔いなんですけども。あたしが学生新聞の編集長をしていることはご存じ?ここから4時間行ったシアトルにとある企業のスタイリッシュでスーパーゴージャスなビルディングがあるの。CEOのインタビューのアポイントを取ってあるから代わりに行ってきてくれない?質問はノートにまとめてあります!CEOはエキセントリックで億万長者な人物だと有名らしいわ」
A「え?今から?」

驚くアナに、
K「お願い!アナ!」

ふざけて乳繰り合う2人。すると、はっと我に返ったように
成実ちゃん「やめて!!!これ以上はお互いの女優生命に関わるわ!」
安田さん「そうね・・・」

K「それじゃGood Luck☆アナ!」
キャサリンは二日酔いの薬を持ち、ワインボトルを股に挟んで高笑いをしながら自分のベッドルームへ戻っていく。
(この高笑いがある日は鶏の鳴き真似になったことは残しておきたい)

A「私はどうしてドアマットのように踏みつけられていくの?頭でっかちで自分に自信がなくて、王子様を待ちわびている痛々しいヴァージンだから!?」

THERE’S A HOLE INSIDE OF ME ~穴(アナ)のバラード~
自分の心には大きい穴が開いている、空っぽの自分を埋めてほしい、holeはあれとあれとあれをかけてトリプルミーニングよとチャーミングに笑っている、そんな歌。(まぁ、医療用の専門語だし、英語だからナチュラルに聞けてるけど、アメリカでは隠語というかスラングを直接歌っているわけだから、ダイレクトにエロいということになるよね)

この曲の最後にロングトーンがあるのだけれど、女性ダンサー役の天辺さんが「まだまだ!」「やるじゃない」「(客席に向かって)拍手は!?」「(客席に向かって)甘やかさないで!」「明日は私がアナ役をやるわ」なんて声をかけていて、それが楽しみの1つでもありました。

シアトルに着き、Grey's Enterprise社内。

秘書「オフィスまで遠くて申し訳ござぁせん。初めてグレイさんにお目にかかる方は必ず驚かれるんですよ。特にあなたのような美しい方は」
A「え...」
秘書「大丈夫ですよ、そんなに心配なさらなくて。いきなり噛み付いたりはしませんから...そんなに強くは❤️(性癖漏れてるの??そのままインしておくんちぇー」

セクシーに声を漏らしながら立ち去る秘書。

A「私を田舎者の処女だと思って馬鹿にしてるんだわ!」

入室するも、転んでしまうアナ。

G「He-llo~」
そこへねっとりとしたいい声でグレイが現れる。

運命的なLOVE
今まで会ったどんな男よりもリッチでセクシーでゴージャスだと興奮して下唇を噛むアナ。

G「いつまでそんなセクシーポーズを?」
A「失礼しました!アナスタシア・スティールです」 

と立ち上がり手を差し出す。
足元ばたばたさせてびっくりするグレイ。(かわゆい)
アナに近付くも、握手を避ける。

G「クリスチャン・グレ~~イ。お座り」

あ、握手してもらえなかった...と驚き落胆しながら着席するアナ。

A「素晴らしいお部屋ですね」
G「美しいものが好きなんでねぇ」
A「平凡なものを非凡に昇華させているわ...」

さもありなん、という感じで鷹揚に頷くグレイ。

A「今日はインタビューをしに来ました」
G「A~ha~(だいぶ食い気味に)」
A「若くして成功する秘訣は?」
G「いい人材を確保すること。その能力を目覚めさせ、その能力を発揮させることにエクスタシーを感じる。一種の調教だね」
A「調教...ですか?」
G「お見受けしたところ、君にも眠っている才能がビシ!バシ!あるように感じられるのだが」
A「か、からかわないでください!」
G「この世の全てを支配することにかけて、僕の目に狂いはない」
A「Mr.Grey、あなたはコントロールフリークなのですか?
G「いかにもだ。君の欠点は、自己評価が低すぎる」
A「(あわあわしながら)次の質問ですっ、あなたはホモですか」
G「Excuse me?」
A「(焦ったように)なんて質問をキャサリン・キャバナー!えーと趣味は何ですか?」
G「僕は桁外れに裕福な男だ。趣味は多方面にわたると言っておく。ところでさっきの質問に答えよう。僕はモーホーではない!」
A「なんですって!こんなに頭が良くてリッチでセクシーなのにモーホーでないなんて完璧すぎるじゃない!」

\ドラムロール/ アナは下唇を噛む。

G「Miss. Steele、あなたはたまらなく興奮すると下唇を噛む癖があるらしい」
A「そうなんです、原作の方にもあるのですが私の癖で...」
G「君のそのリップを食べさせてくれないか?」
A「え?」
G「Please let me eat your lips, Miss. Steele?(顎クイ)」

キスをしようとするが...
G「(何かを我慢するように)これ以上はできない。Laters,baby」

去ってゆくグレイ。

\きゃー/
再び現れる主婦たち。
「また、ですって!ゾクゾクする!」
「ちょっと、あれ見てよ」

床に崩れ落ちているアナ。

A「まさに運命的なLove~♪」

「続きはどうなる?」「続き読みましょ」

場面転換でNight Club。卒業式後のパーティーのよう。
落ち込んでいるアナ。キャサリンが理由を聞くと、グレイに何もされなかったことに自信を失っているよう。
ナイトクラブにはクリスチャンの兄のエリオットがやってきていた。キャサリンが誘いかけ、2人は消えてゆく。
そこに現れるホセ。

ホセのMI AMOR
パイオツ見せてーな、揉ませてーなとアナに迫り、ぐいぐいキスしようと迫るホセ。
そこへ、

G「レディーが嫌がっているだろう、アミーーゴ」
と現れるグレイ。なぜここが?と訝しがるアナに、

G「アナスタシアいや、アナ!(グリコ様ポーズで上段から飛び降りる)僕に不可能はないのさ」
と急激に距離を詰めるグレイ。
自宅に招待しようとするも、キャサリンテキーラテキーラ割りなどを飲まされていたおかげで、すっかりリバースしてしまうアナ

ホセ「うわ、ばっちい」
G「(鼻つまみ声で)大丈夫かいアナ。(いい声で)僕の隠れ家に招待するよ」

闇夜のランデブー

船に乗ったりクライミングしたり、蔦を渡ったりして辿り着く。歌中でセレブなんだったら飛行機使えよというツッコミあり。
着いてもまた戻してしまうアナに、

G「Go to sleeeeeeeeep♪」
(すんんんんごい綺麗なファルセットでこんな声も出せるの???と可能性しか感じなかった)

この曲とか演出ってオペラ座の怪人のオマージュなのかな?って感じることがなくもない。
例えば、この場面ね。

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Phantomがクリスティーヌを自分の隠れ家に連れて行く場面なのだけれど、きっとここをパロってるんだろうなと思い当たって嬉しくなった。

閑話休題。眠ってしまったアナを残してステージは暗転。すると、客席最前の上手から、プレイ()中のキャサリンとエリオットが登場。1列目の男性の膝に手を置いたりして、超ハードワークの中、アナに電話を掛ける。

「今手が離せないの」というアナの留守電メッセージに、手が離せないのはあたしたちも一緒だけどね。とキャサリン。一試合終えて退散するキャサリンに取り残されたエリオットの鬼ハードワーク後の何とも言えない顔に注目が集まり、客席から笑い声が起きて、暗転。

翌朝グレイのベッドで目覚めるアナ。そこへバスローブで現れた彼を一瞥して、
A「私の内なる女神様が、サルサのステップを踏みながら、メレンゲを泡立てているわ。グレイという黒船が来航して私の鎖国を解いたのよ!」
と一夜を共にしたのね!と歓喜し、下唇を噛むアナ。

G「止すんだアナ!下唇を噛むのは。全く、僕はどれだけ危ないモンスターに映っているんだい?」
と、無反応の体に欲情する趣味はないと否定するグレイ。
ではなぜそのバスローブ姿?と訝しがるアナに、朝からジムで汗を流してきたからだよと、はらりと黒いバスローブを落とすグレイ。
あらわれたのは緑色のシングレット。

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これね。
うっとりと自分の体を撫で回しながら、

G「僕の汗には生まれつきローションの成分が含まれているからね

シングレットの紐を使いながら、(中略)November,December,とーしーのーせっ!などなど。(雑な省略)

A「...素敵(下唇を噛む)」
G「(叱責するように)アナ!」
A「あ、つい...」
G「昨日のような騒ぎを起こして。君が僕のものだったら立ち上がれないくらい、そのヒップをひっぱたいてやりたいよ」
A「お小言なら結構よ、Mr.コントロールフリーク」
G「(鼻で笑って)とんだじゃじゃ馬め。僕は女性に花束を贈るロマンティックな類の男ではない。一般的な嗜好とはかけ離れている。だから僕には近付くな。...だが君には特別な何かを感じる」
A「近付いてくれたらいいのに...」
G「...君は自分が何を言っているか判っていないらしい」
A「だったら教えて」

あ、そーれ!とボディタッチ()をしてくるグレイに対して、
A「Mr.Grey...実は私、処女なの」
G「そ、それはまことか(重々しい時代劇口調で)...驚いたな。オーライ、僕好みの女性になるにはレッスンが必要だ。1つずつ問題を解決していこう」
と、アナをベッドに投げ倒して、とんでもない形相で迫るグレイ。
シングレットですら上半身を脱ぎ捨て(というほど布面積がないが)、最終的には回る盆の上でアナの初体験。盆上では2ポーズ披露(2ポーズ目ではアナこと成実ちゃんが白目をむくという女優魂に感服)。その下ではシーツにくるまるダンサー2人(片方は女装)。終始いちゃいちゃしていて、こっちの方が視線泥棒だったりする。

A「Oh~最高だったわクリスチャン」
G「君も処女だとは思えないくらい勇敢なガールだったよ」

あなたも素敵だった、と言いながらグレイに触れようとすると、
G「Don't touch me, アナ!」

と頑なに触れられることを避けるグレイ。

A「あなたに触れるのを許されないなんて悲しすぎる」
G「僕に悲惨な子供時代があったって言ったら信じるかい?Sit down,アナ。僕のダークサイドを教えてあげよう」

I DON'T MAKE LOVE ~グレイの性告白~

A「よくやりきったわクリスチャンお疲れ様!プロの仕事ね」
G「精神的にかなり摩耗したけど、これも仕事だからね」
A「話を戻すけど、大変な人生を送ってきたのね。辛かったでしょう」
G「大変じゃない人生なんて存在しないさ。アナ、これでも僕のパートナーになれる?」
A「あなたはサディストなの?」
の言葉に、あらゆるものを服従させる支配者だと答えるグレイ。

A「それで私が得られるものって?」
G「(自分の胸に手を当てながら)Me?」
A「ひゅー♪(口笛)」
G「もう一度申す。どないする?アナ」
(突然関西弁になるのだけれど、大阪会場の方がウケはよかった気がする)

A「思ったの。あなたみたいな人に初めて出会ったわ(したり顔で頷くグレイ)。正直さっきのあなたにはかなりドン引きしたけど、ありのままのあなたを愛したい。思いっきり私の愛に包まれればあなたも変われるかも」
G「それじゃあこれを君に渡すよ」
A「かなり分厚い本ね。でも任せて!読書は私の得意分野なの!」
G「NO!これは契約書さ。あらゆるプレイについて記載してある。早速目を通して、同意の上でサインしてちょんまげ」
A「断ったら?」
G「あいにく、僕は他の関係には一切興味がない。僕が望むのはmake loveではなくただのfxxk!アブノーマルなfxxk!」
A「クリスチャン、あなた歪んでるわ...」
G「否定しないし、変わることもできない」
A「クリスチャン...」
G「僕は今まで15人の女性と契約してきた。皆とても満足していたよ。とんでもない想像を超えた世界に連れて行ってあげる。選ぶんだアナ。僕にあらゆる支配を受けるか、元のつまらなーい生活に戻るか。Laters, baby~」

嘆きの穴(アナ)ソング
最後、盆の下から風が吹き出してきてアナのスカートを捲り上げている。1幕では確か薄いピンクだったかしら?(無駄情)

バンドセッション~2幕
主婦たちが出てきて、「1幕終わって帰っちゃった人多いんじゃない?」とか、「ここからおとなしくなるだろうって思っている人は今帰った方が賢明です!」とかで客席いじり。
自分の女性性を内なる女神様に例え、ラテンやヒップホップを踊っていると言うベブとパブ。一方、スープを作っているばっかりのキャロルの女神様。「光の当たる場所へ出ておいで!内なる女神様を起こすのよ!」と2人に諭される。
「あなたの内なる女神様を起こすのは誰?」の質問に、素に戻った佐藤さんが、星野源ちびまる子ちゃんの花輪くん、カクヤスのお兄さん、浜中文一など日替わりで答えていく。
「「そうじゃないでしょ!」」
「そうね、(私の内なる女神様を起こしてくれるのは)クリスチャン・グレイ!」

場面転換し、ディナー後の2人が歩いてくる。

A「クリスチャン、今日も素敵なディナーをごちそうさま。でもどうしてあなたは1日3食いつも決まった時間に決まったものを私に食べさせるの?」
G「それは、身体が資本だからさ。僕との毎日に体力は欠かせない。君は僕を悦ばせるために存在する。言っている意味判るよね?
A「ええ...でも小説のあなたはピアノが弾けて、事業の傍ら餓える子供たちを救うための慈善事業にも着手している。そんなあなたがどうして女性を支配したがるの?」
G「Don't touch me,アナ!契約書は読んだだろう?触れたらお仕置きだぞ」
A「でもまだサインはしてないわ!」
G「それはそうだったね。でも目は通したろう?」
A「ええ、でもわからないところがあってグーグルで調べたわ」

と、ここから専門器具の紹介を愛一郎さん、天辺さんの写真付きで

A「理解できない...」
G「僕は君のことが好きすぎてめちゃくちゃにしたいんだ」
A「でも、ほかにどんなことがあるの?あんなものじゃ済まないんでしょ?」
G「知りたい?」
A「えぇ、今すぐに」
G「僕の秘密の部屋、僕のオアシスを紹介しよう!Red Room!!!」

苦痛の赤い部屋
Red Roomそれは、グレイの趣味嗜好に合わせたあれこれが集められた部屋。

曲後、キャーキャー騒いでいる主婦たちに対して、
G「先程からそこでなにをしておる?」

はっ!すみません!そそくさと捌けるふりをしながら、アナに絡む主婦たち。

G「教えてあげよう。アブノーマルの奥深さを」

グレイの高笑いがBGMと流れる中、パイプ椅子が据えられるステージ中央。
アナは三角木馬に乗らされて放置プレイ。グレイのその日のドS具合によって時間は変更するみたい。
ここからグレイこと文ちゃんのお遊びタイム。

歌後、
A「fist fxxkですって?」
フィストフ○○クはちょっと...と尻込みするアナに、

G「ハードな問題はまた議論しよう」
とグレイ。

A「あなたはそんなことどこで覚えたの?」
G「15歳から21歳まで年上の女性に調教されていたんだ。それで僕はすっかり歪んでしまった」

どうして私を支配したがるのか疑問に思うアナに、

G「僕は君にメロメロなんだ。美しくてはねっかえり、それでいて天使のようなピュアな君にね。そうだ君にプレゼントを買ったんだ!新車のリムジン」
と、社会の窓からキーケースを取り出してアナに投げ渡す。

A「(ほっぺに当てて)あったかい...でも気が引けるわ」
G「何も言わないでベイビー!君の心の穴をいろんな形で埋めてあげたいんだ。僕の可愛いメス豚ちゃん、諸手を挙げて僕の性奴隷に!」
A「言ってることはめちゃくちゃなのに、あなたに上から目線で見つめられると...」
下唇を噛もうとするアナ。すると、
G「噛むな言うてるやろアナ!アホ!ボケ!ほんまに...(ネクタイを緩めながら)頼むからワイをこれ以上欲情させんといてくれ
A「ごめんなさい、クリスチャン。でもこんなに惹かれあうなんて、ひょっとしてうちら、理想のカップル?」
G「せやろな」(ここで2人向かい合ってくしゅっとピースをし合うのだけれど、あまりの可愛さに客席から悲鳴が漏れることもしばしば。この時、文ちゃんってアイドルだったんだなって初めて思い出した)

手を合わせようとするも、やっぱり触れられないグレイ。
そうよね。。。と残念そうに笑うアナ。(説明できないけどこの笑い方がまた可愛いんだ...!!)

うちら理想のデュエット
曲中にアナが歌ってる隙にネクタイで両手首を縛られ、首輪をされ、曲の最後には自ら四つん這いとなりグレイに馬乗りされて終わるという斬新な演出。(暗転してもリボンを持ったまま捌けていて、(日によって違ったけど)客席から見えなくなるまではちゃんと芝居するんだなーって思った)

再び場面はBook Club。ついに最後まで読んだという主婦たちの感想は、
「内なる女神様がとにかくWao!!と言っているわ。どうして主婦達がハマるか判った!」
と。
パムは旦那に動物のように求められてSMチックなプレイを体験し(※IKEAの店内で)、ベブは出会ったころのようなアクロバティックなセックスを。一方キャロルは、昨日洗濯機の前に一日中座ってたらいつの間にか自家発電で…
「慰めはやめて!どうせ私は日陰の女ですから...」
「自家発電できるなんて才能よ!日向に出てくるのよキャロル!スポットライトを浴びて自信を持つの!」

50 SHADES!
客いじり(東京版)
パブ「そこのお兄さんに見つめられるだけで妊娠しちゃうわ」
ベブ「そこの人も素敵ね」
キャロル「あーそこのお兄さん(見学に来ていた濵ちゃん、塚ちゃんだったり優馬がご指名に与る)?今から私と1週間ほどそこのトイレに籠ってやりまくらない?バーカウンターでもいいわ!バーテンダーに見守られながら...そうよ!ビデオに撮ってもらいましょ!!!それをアルタのスクリーンに流しながら、タカノフルーツパーラーでそれを見ながら私はカウボーイみたいにあなたに馬乗りになってfuxxしてやるわ!!どちらかが死ぬまでね!!!!」(客席から盛大な拍手)

曲が終わった後、
キャロル「さっきのお兄さん、終わったら楽屋にセクシーカウボーイ訪ねてきて?でも彼女帰るの早いからもういないかもしれないけど、でもそこらへんで飲んでるから!

場面が変わり、アパートメント。

A「キャサリーン!お久しぶりのキャサリン・キャバナーさん?今帰ったわー!!」
K「あんた5日間もどこほっつき歩いてたのよ?」
A「色々夢中になると瞬く間に時間が過ぎていくの」
K「Mr.Greyは変わり者っていうからねぇ?電気つけながらやるタイプ?」
A「うーん、電気というよりろうそくを使うのが好きなタイプ!」
K「ムードを大切にするタイプなのね」

とここから、アナの赤裸々な告白。(色々省略)
(羽で高笑いしながらいじくり回すとか夜のピンボールマシンとか)
A「彼は性奴隷の契約をして欲しいと言ってるの」
K「いいじゃない!しちゃえば!」
A「まだ、自分がどこまでできるかチャレンジしてみようと思って。でもどうしてもfist fxxkがしたいと言うの」
K「え...常々あんたのその頑なな性格どうにかして欲しいと思ってた。けど...あんたのチョコヒトデまで緩めて欲しいとは思ってない!」
A「チョコヒトデ?」
ここで下品なダジャレを繰り広げながら笑い転げるアナ。

K「昔の可憐でお利口なアナはどこに行っちゃったのよ?親友としてのお願い。あの頃のアナに戻って!!」
真摯なお願いに胸を打たれていたアナに、キャサリンからの一言。
K「あんたの話聞いてたらマスターベーションしたくなってきた!!」
とベッドルームに引っ込む。(大阪公演ではここのセリフが変わってましたねー)

アナの独白。
A「やっぱり、ただ調教されているだけなのかな?そこに愛はないの?私だっていい子ちゃんなだけのつまらない自分を変えてみたい。これをクリスチャンに伝えるべき?いや、私のチョコヒトデにだって人権はあるわ!...あーあ、考えすぎてなんだか眠くなってきちゃった」
と寝入るアナ。そこへ現れるグレイとダンサー。

アナは起き上がり、波打ち際ではしゃぐように、うふふ♪あはは♪と追いかけっこする2人。
G「捕まえちゃうぞ~」
A「捕まえてごらん~」
G「捕まえたらお仕置きだぞ~」
A「お仕置きしてして~」
G「(ぴたっと止まって)え?」
A「その代わり、今までのじゃ嫌。あなたが望む本気のやつ。あなたの期待に私がどこまで耐えられるか知っておきたいの」
G「目の前に神がいる」
A「クリスチャン、私が従ったら条件があるの」
G「なんだい、ベイビー」
A「あなたに触らせて?」
G「Oh...アナ、それだけは出来ないよ!」
A「じゃあ私はどうしたらいいの?このままじゃ何も決められない!」
G「わかった。これをやってみて考えればいい」
と、本気のお仕置きがどんなものかを試してみる2人。と群舞。

6つ数えるよと言って台に手をつかされるアナ。
G「下唇を噛んでアナ。あ、君のその可愛い唇から血が流れないよう軽くね。何かフランス語を話してごらん」
A「Croissant!(日によってはムッシュかまやつエスカルゴに変化)」
G「All right,Honey!よし、じゃあ始めよう。そこに手をついて屈んで、アナ」

と6つ数える間に、青ネギ・黒板消し・ダイソンを使ってお尻を叩かれるアナ。
A「クリスチャン、NO!お願い私を見て!!」
とやっぱり拒絶してしまうアナに対して、もう我慢できない!と高みを迎えてしまうグレイ。
sp○rm()に見立てたトイレットペーパーらしきものを台上で磔状になりながら巻きつけられるアナ。この間グレイはADよろしく機械のコード捌きを行い、そして捌ける。

A「ブロードウェイと同じように忠実にやってはみた。でもこれで爆笑が起きるなんてアメリカ人て本当に馬鹿。これは悪夢よ!こんなことしてる場合じゃない!クリスチャンと会って話をしなきゃ!

50 SHADES!(reprise)
物語は佳境へ。
(コーラスを担当していた主婦たちは盆の上でヘリの翼となる)

ディナーに行くのにヘリに乗っている2人
A「ディナーに行くのにヘリなんてスケールが違うわ」
G「僕のチャーリータンゴに乗せた女性は君が初めてだよ」
A「...クリスチャン、私、話があるの」
G「どうした?浮かない顔して。生理?」
A「そういう返しにすっかり慣れちゃった自分もどうかと思うけど...クリスチャン、いっぱい考えたんだけど、、」
G「話だったら僕からもあるよ、ハニー」

と言って、契約書を再び差し出し、サインをしてほしいというグレイ。
G「世界で初めて自分の彼女にfist fxxk書面で合意させた史上初の男になるんだ」
A「やっぱり無理ーーーー!!!!!」
と絶叫し、ヘリコプターから飛び降りるアナ。
G「アナーーーーーー!!!!!自由すぎるぞーーーーー!!!!!!!!」
暗転後捌けるグレイ。

場面が変わり、落ち込むアナのところに訪れるホセ。
ホセ「(カタコトで)1幕で君に強いたことを謝りたいんだ...君が毛深いことなんて全然気にしてないからねー!」(アナは腕を見ているがきっとそこのことではないと思う...)
A「毛深いなんて、そんなことは思っていても言わないで!後生ですからLeave me alone!」
自分のことでもいっぱいいっぱいなのに、(笑い声の)保険をかけているあなたといるとますます臆病な気持ちになるとアナ。
その言葉を聞いてSE・BGをストップさせるホセ。(大阪公演ではPf.のおおつかさんのことをいじり倒していた)
投げキスや一発芸を披露し、笑いが起きるように客を煽れとアナに要請。
「僕が君を愛しているということだけは忘れないでくれ」と言い残し、拍手を受けてようやく満足げに帰ったホセ...もとい大澄さんに対して、
「チッ、めんどくさいおっさんだな!」と毒吐く成実ちゃん。

グレイのすべてを受け入れたいのにできない、私ばっかり苦しんでいるというアナ。
A「ねぇ、これって愛するが故の反動?」

ここでグレイと「久しぶりにかけては右に出る者がいない」兄、エリオットが登場。グレイが相談する。
G「ようやく出会った真実の愛。お互いに惹かれあってるのは、それは確かなのに、彼女は僕を受け入れる準備ができないでいる。どうしたらいい?」
エリオット「クリスチャン、僕は君の兄だ」
G「エリオット、どうせお前は甘っちょろいセックスしかしてないんだろ?(エリオットの股間を指差しながら)
エリオット「甘いだけのセックスだっていいもんだぞ」
G「ナイナイナイナイ!」
エリオット「彼女を本当に求めるなら我慢することだって大事だぞ
G「我慢?このクリスチャン・グレイが??」

なぜか川で石を投げるモーションを繰り返しながら、
エリオット「君にとって、一番大事なものは?」
G「...」
エリオット「なに?」
G「Oh, brother...僕は、」
G・A「「僕は/私は、彼女/彼が…心から恋しい、どうしたらいい?」」
エリオット「クリスチャン、How much can I take?君は、君たちは心から惹かれあっている。どれだけ受け入れられる?」
G「(くすっと笑って)歌が始まるんだね、兄さん。流暢な英語が出た後はいつだってそうさ」
エリオット「Good luck!」

HOW MUCH CAN I TAKE? ~愛の許容量~
「「私たちにはわかる 今やるべきことが」」

オフィスでうなだれているグレイのところに走ってやってくるアナ
G「Oh,アナ...」
A「クリスチャン、アポなしで押しかけちゃった...」
G「いいんだ。ちょうど君のことを考えていたよ」
A「この間はヘリから飛び降りちゃってごめんなさい」
G「お転婆なアナ。無事ならいいんだ」
A「話したいことがあるの」
G「僕もさ、アナ」
A「私、契約書にサインするわ」
G「(はっとして腕を差し出しながら)...ええの?」
A「私、あなたを受け入れてみる。そりゃあfist fxxkが怖くないと言えば嘘になる。でもあなたの拳はただの拳じゃない。孤独の涙がしみ込んだ、悲しみの拳なのよ!
G「ポジティブな解釈、痛み入ります」(パワーワード
A「あなたとの時間は何物にも代えがたいスーパーなものなの。生きている実感を強く感じる。ベッドの上では性奴隷でも、私の心までは支配されないわ!私は自分の意志で全てを受け入れる
G「僕は君に支配される快楽をプレゼントするよ」
A「今度は喜んで打たれるわ!今度は違う景色が見えそう!あなた言ってたものね、『変態は1日にしてならず』...事の良し悪しは白黒だけとは限らない」
G「それはつまり...(自分を指しながら)グレイ?」

爆笑する2人。客席は静まり返ったまま...
A「あーら誰も笑ってない!」
ここで爆笑が起きる。
G「僕からの話がまだだったね。僕は君に触れられても気が触れない努力をするよ」
A「クリスチャン、大丈夫なの?」
G「Please, honey
A「クリスチャン...」

ハグをしようとするが避けられて、蹴飛ばされる。
G「急には無理だよ!せっかちさん!」
A「そうよね。。ごめんなさい」

2人して笑い合う。
客席に向き直り、
A「2人の物語はこれで終了です」
G「せいせいしたろ?」
A「今回の出し物を見た方は、原作を読んでみてください。ここまで下品じゃないから!」 
主婦たち「ドキドキするシーンもあるわよ!!」
G「ここで本出し物の演出家からの伝言です。\河原さんね、河原さん/そう、河原さん。『僕を含め、出演者は最善を尽くしました。お客さんが引いているとしたら、それはこの出し物を日本でやろうと思った関西テレビさんがすべて悪い』。僕もそう思います」
「「関西人はおかしいからね」」
「「あの2人(文ちゃん成実ちゃん)も関西人」」
A「あなたも自分のアナに他の誰かを迎え入れてあげてくださいね❤️ここでフィナーレです!」

THERE'S A HOLE INSIDE OF ME(エンディング・バージョン)

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ほんとは、ナイトクラブの後ろの方で明星さんが持ってた本を天辺さんと副島さんと3人で覗き込みながらきゃいきゃい言ってたのとか、うまい棒の件とか、茶沢通りやら善福寺公園やらマルイやら喫茶マイアミでのfxxkとか、大澄さんの振り切った演技っぷりとか小ネタのあれこれまでも書きたかったけど、2020年に再演された時にはやっぱりこの場面がないとね!と盛り上がりたいのではしょりました。(接続部分を忘れちゃっただなんてそんなそんな)

ジャニーズジュニア黄金期と呼ばれた時代の、最後尾を守る*1文ちゃん。やっと先輩たちに追いつけるね、の気持ちと同時に、後ろに着いてきてる後輩たちに堂々とした姿を改めて見せられる日がやってきたな、と。事務所外からの好評の声がとっても嬉しくて嬉しくて。
辞めていった人たちにも、また一緒にやれる日が来たらいいねって思えたんだ。
当時は色々あって引いてしまった私だけど、このタイミングで改めて好きになってよかったなって。

*1:2000年以内入所までを黄金期と仮定した場合